【初心者のためのデッサン】明度、彩度、デッサンの要素のお話【1/4】
どうもボビンです。
絵を描くのが苦手な方、そしてデッサンをこれから始めたいと思っている方に向けて、なるべく分かりやすく伝えていこうと思います。
絵を描くことへの苦手意識を少しでも和らげるとともに、絵を描く楽しさも感じもらえると良いじゃないかと思います。
それでは、早速見ていきましょう‼
使う道具について
鉛筆
鉛筆には色んな硬さ、濃さがあります。
芯が柔らかく、発色の良いB系の鉛筆。
芯が硬く、発色は良くないH系の鉛筆。
B系の方が黒の発色が良いので、より濃い色が出せます。
ちなみに
「…→2B→B→HB→F→H→2H→…」
のように変化していきます。HBとHの間にFと呼ばれる硬さがありますが、これもデッサンでは良く使用します。
この中で僕が使う範囲はだいたい4B~Hくらいです。これは実際に自分で使ってみて確めてみるのが一番かとは思います。
また、デッサンでは鉛筆をカッターやナイフで削っているイメージがありますよね?
たしかにカッターで削ることで自分の好きな細さにしたり、使いやすくしたりと削り方をカスタマイズすることができます。ですが、普通に鉛筆削りを使っても何も問題ありません。僕もカッターだと、手が疲れたり、面倒と感じてしまうときがあるので、ついつい文明の利器の力を借りてしまいます(笑)
練り消しゴム
デッサンでは勉強で使うような普通の消しゴムはそんなに使いません。
よく使うのが、練り消しゴムです。
鉛筆と同じくらい必須です。ただ消すだけでなく、練り消しを使ってモノの表情を描くこともあります。
紙
紙はどんなものでも良いと思いますが、どちらかというと、紙の目が粗い画用紙などの紙の方がデッサンをしやすいと思います(理由はあとで説明します)。
ちなみに僕は上の画像にある有名なマルマンのスケッチブックに加え、こちらのスケッチブックも重宝しています。
同じくマルマンのスケッチブックですが、こちらのほうがより紙が分厚く、丈夫です。
以上の道具があれば、基本的には大丈夫です!ここから、具体的なデッサンの要素について教えていきたいと思います。
デッサンの要素
デッサンには当然描く対象があります。
その対象はどんな色をしているか、質感はどうか、光かげの状態はどのようかなど…様々な要素があります。
それを正確に伝えるのがデッサンだと思います。
では、より細かく見ていきましょう‼
明度
明度とは明るい、暗いといったような明暗の度合いのことです。
このように明るいほど明度が高く、暗いほど明度が低くなります。デッサンは鉛筆を使って描くので、モノクロの絵であるといえます。そこで、この明度を上手に合わせて光かげを再現していくことになります。
もうひとつ明度に関しては重要なことがあります。
例えば、描きたいモチーフが「パンダのぬいぐるみ」であれば白黒なので、そこまで明度に困ることありませんが、「バナナ」や「リンゴ」や「なす」などであればどうでしょうか?
モチーフにはそれぞれ固有色というものがあります。
「バナナ」であれば黄色、「リンゴ」であれば赤色、「なす」であれば紫色といった感じです。
これらの色をデッサンではモノクロで表現しないといけません。では、それぞれどのような明度にすると良いのでしょうか?下の図をみてください。
左側のカラーをモノクロにしたのが右側です。
つまり、それぞれの固有色の明度は「なす」の紫色が一番低く(暗く)、次に「リンゴ」の赤色、そして一番高い(明るい)のが「バナナ」の黄色となります。
この固有色の明度の関係性も覚えておくとよいと思います。
彩度
次に彩度の話をしたいと思います。彩度とは色の鮮やかさの度合いを表しています。
よく分からないと思うのでまずはこちらの画像をみてください。
どちらも同じ赤色ですが、右側の方が彩度が高い赤色です。
どうでしょうか?右側の赤色の方が浮き出て見えませんか。
つまり、彩度が高い鮮やかな色ほど浮き出てみえ、彩度が低い鈍い色ほど沈んでみえるということです。
もっと話を掘り下げていきます。彩度の違いによって浮き出てみえたり、沈んでみえたりするとお話しました。これは彩度によって奥行きが生まれたということになります。
デッサンは立体的にモノを伝えたいので、この奥行きを使わないわけにはいきません。つまり、彩度が大切な要素となります。
ところが、ここでひとつ疑問が生じてきます。デッサンは鉛筆を使って描く場合、モノクロでの表現になります。
しかしモノクロ写真は彩度が0の状態なので、モノクロであるデッサンも彩度を表すことが出来ないのではないかという疑問です。
では、下の画像をみてください!
右側も左側もだいたい同じ明度です。 ですが、右側の方が浮き出て見えませんか?(分かりづらいかも^^;)
右側はそのまま鉛筆(3B)で画用紙に塗っただけです。左側は鉛筆(同じく3B)塗ったあとにティッシュでこすったものです。
画用紙のざらっとした粗い目によってそのまま鉛筆で塗っただけだとざらりとした彩度の高い印象になり、それをこすると、粗い目が潰れ、鈍くなり彩度の低い印象を出すことができます。(これが紙の目の粗い画用紙を使うほうがよい理由です。彩度を表わしやすいので初心者の方は画用紙にすると良いと思います。)
こする以外にも、鉛筆の硬さで彩度差を出すことができます。
B系のより柔らかい鉛筆で描くほど、彩度が高くなり、逆に硬い鉛筆を使うほど紙の目を潰すことになるので、彩度が低くなります。
まとめ
いま、説明してきた明度、彩度を基本要素としてデッサンは描いていきます。ここに鉛筆の使い方やテクニックを足すことで、より幅広い表現が可能となります。
次回、光かげによる立体感の出し方のお話をしたいと思います。
では、よいお絵描きライフを! さようなら~♪