透明なもののデッサンの描き方~グラス、ビー玉を描く~
どうも、ボビンです。
今回は透明なものを描いてみたいと思います。一見、難しく思えても描き方が分かれば、それっぽく描けると思います。「グラス」と「ビー玉」を描きながら、学んでいけたらと思います。
描き方的にはものす~ごく時間を掛けて描くというより、それっぽくささっと描いていきたいと思います。
それでは、早速見ていきましょう。
「グラス」
観察
透明なガラスでできたグラスをじっと見てても正直よくわからないと思います。透明だし、よく見れば見るほど、光かげがどうなっているかもわからなくなってくると思います。
ですが、まずはシンプルな立体(円柱)に置き換えて考えるとよいと思います。
上の図は左上から光が来ている状態ですが、円柱は大まかにこんな感じで光かげが出来ます。グラスは透明ですが、この円柱の意識は忘れないようにします。
下描き
大まかな形
比率、物の成り立ちから下描きを描いていきます。
下描きは3Bで描いていきました。
グラスは左右対称のものなので、まず、中心線をひきます。そして、描きたいグラスの縦横の比率を測って(描きながら合わせていっても大丈夫です)、だいたいの下描きを描いていきます。
また、前回目玉おやじを描いたとき(デッサンでリアルに描き表現力を身につける方法~ゲゲゲの鬼太郎の目玉おやじを描く~ - ボビンク)にも触れましたが、楕円を描くときの注意点がありました。今回はグラスの飲み口と底の部分ですが、しっかり丸みを持たせて描いていきます。
要素をいれる
大まかな下描きができたので少し細かい要素をいれておきます。
下描きを描くときの大切なことは細かく見すぎないことです。近くで見ればいろいろ要素がみえてくるとは思いますが、すべてを詳細に描く必要はありません。今の段階では円柱の形が意識出来ていれば良いです。
調子を乗せる
鉛筆で塗っていきます。
透明だからといって全く塗らない、という風にやってしまうと、この先絵が描き進みませんし、立体感も出せません。要するに塗ったとしても完成した絵が透明に見えれば良いので、とりあえずは円柱の形を意識してグラスの手前に張ってくる部分を濃くしています。(これは下描きの段階でも意識しています)
グラスの底には色んな現象が見えますが、濃い部分はとにかく濃く描いておきます。もしかしたら、透明感が出ないと思われる方がいるかもしれませんが、逆に濃いところは濃く描くことで、透明感やガラスのクリアな感じやシャープな雰囲気がでます。
かげ側を鈍くする
かげ側は彩度(鮮やかさ)が低いので、鈍くする必要があります。
彩度を低くするには、ティッシュペーパーとかで擦るといいと思います。
画像を拡大してみていただくと分かるかもしれませんが、主に擦った部分は画像でいうとグラスの右側の部分(左上から光が来ていると想定しているので)、グラスがおとす影の部分です。
光側は鈍くしないでください。
描き込み
ここまでの作業でだいたい全体ができあがったので、リアリティーを加えていきます。
硬めの鉛筆とかで表情を加えていきます。しっかり観察して、ガラス感を出していきます。
特にグラスの底にはいろいろ現象が起こっているので、出来る限り頑張って描きましょう。
グラスがおとす影はただ、影が落ちるだけでなく。少し光が透けている感じがあるので、それを描くことで、ガラスの透明感がよりでると思います。
ちなみに、背景が白のとき、グラスの両端(フチ)が濃いめになって、逆に背景が黒のときは両端が白っぽくなります。
仕上げ・完成
色がグレーっぽくなったので、少し練り消しで色を整えたり、全体の雰囲気を崩さないようにより細かい部分を描いて完成です。
ちなみにここに水をいれると、グラスの底の部分に変化があり、新しい表情が生まれます。
「ビー玉」
観察
ビー玉はどこからみても円なので、描くときは円を描きます。
球体だからといって、普通の球(透けてない球体)のように描くと、ビー玉はビー玉っぽく見えなくなってしまうので描き方を知っておくとよいと思います。
イメージはハイライト側が暗くなるイメージです。
普通の球体の描き方を見ていないかたはこちらからどうぞ。
デッサンでリアルに描き表現力を身につける方法~ゲゲゲの鬼太郎の目玉おやじを描く~ - ボビンク
下描き
きちんと円をとります。
透けているといっても球体という立体物であることには変わりはないので張りの部分(光かげの変わり目)に目安的なものを描いておきます。
調子をのせる
ビー玉はハイライトを効かせるためそのまわりの部分は明度を低くしておきます。また、ハイライトと反対側の円のふちは光によって明るくなります。
かげを鈍くする
この場合どこを主に鈍くするか、についてですが、当然ビー玉がおとす影は鈍くします。また、ハイライトがない側の円の方(明るくなっている方)を鈍くします。
ハイライトがある側の方がハイライトを除いて暗くなっていますが、あくまでも光側であるのであまり鈍くしない方がよいと思います。
描きこみ・仕上げ・完成
全体ができているので、あとは色の微妙な変化や立体感、光が抜けていく雰囲気を大事にして描いていきます。
この中に「ひらひら」をいれると、
よりビー玉っぽくなります。
おわりに
宝石とかの透明感もメリハリをしっかりつけて描くとそれっぽく見えます。
透明だからといって、惑わされなければ、誰でも描けると思います。
たくさん練習すれば、絵は上達すると思います。
また何から描いたら紹介したいと思います。
それでは、また。